この記事は、私の体験を情報発信することで、母子家庭で生活が苦しくて辛い思いをしているシングルマザーの誰か一人でも、救われるかも?! という思いから書いたものです。
目次から、関心のある箇所だけでも読んでいただけたらと思います。
下記のサイトで、居住地、収入額、世帯構成を入力すれば、あなたの世帯での最低生活費がわかります。
私が母子家庭で生活保護を受けていた期間
上の子が高校2年生、下の子が中学3年生の7月から、下の子が高校を卒業するまでの3年と8か月間です。
(離婚したのは、上の子が小学5年生下の子が3年生のときです)
私が生活保護を受けることになった きっかけ。(偶然に感謝しています)
離婚してからずっとギリギリの生活でしたが、子供の成長とともに、やりくりするのが大変になり、お給料日、奨学金振り込み日が、学校への諸費用(修学旅行積立金含む)の納期日に追いつかなくなり、
いよいよマイナス家計、手持ち金が底をつきてきました。
なんとか自治体から借りる制度がないかを調べていたところ、
社会福祉協議会で、緊急小口貸付 当時のマックスが5万円。にたどり着きました。
低所得者を対象とした貸付なので、大丈夫だと思い、給料明細を持って相談に行きました。
優しい感じの年配の女性が対応してくださり、早速融資可能か計算をしてくれました。
が、結果は、なんと!私のお給料で、子供2人世帯だと、お給料が少なすぎて 融資出来ない。
というものでした。
愕然として、泣いてしまいました。
正社員であるのに、福祉でも貸せないほどの低所得だと思うと、会社にたいして憤りさえ覚えました。
その女性職員の方が、「あなたの状況なら、生活保護対象になります。こちらの事務所では融資出来ないので、保護課でなんとか面倒をみてもらえるように、依頼書を書きますね。
生活保護は、最初の申請がとても厳しいけれども、こうしてあなたが、まず自力でなんとかしょうと、融資の相談に来た事実は、評価されると思いますよ。
このままじゃあ、あなたお子さんも大学に進学できないですよ。
今から、この足ですぐにこの依頼書を持って生活保護課に行きなさい。
必ずよ!」と背中を押してもらったのです。情けないのと、不安で、涙が止まりませんでした。
役所の生活保護課へ、事のいきさつを説明すると、別室に案内されて、親身にすぐに対応していただけました。有難かったです。
生活保護申請をするときに、求められた提出物の全て
■世帯全員の銀行・郵貯の通帳
■直近3ヶ月分の給料明細
■世帯全員の住民票
■加入している生命保険・地震保険・傷害保険の証書
■借家の賃貸契約書
生活保護申請当日に保護課の職員さんが自宅訪問をしたときの状況
上記の提出物を全て持参すると、コピーをされ、「認定は1日でも早く認定された方が良いでしょうから、
今日、家庭訪問をさせていただいた方がいいと思いますが、どうでしょうか?」と聞かれ。
夕方、職員さんが自宅に来られました。
資産調査です。
まず、1階の部屋、浴室、おトイレ、台所、そして、2階へあがり、
間取り図を報告書に描かれていました。私は、客観的な目で自分の住居を眺めて(とても古く、ヒビ割れた窓にセロテープを貼ってたりしていた)とても惨めな気持ちになりました。
それが終わると、居間に座り、長い聞き込み調査が始まりました。全く予想していなかったので、驚きと、訳の分からない悲しさでいっぱいでした。職員さんの態度はとても良かったですが。
まず、生まれた時からです。
出生地から始まり、幼稚園、小学校、中学校、高校、短大すべての名前。
卒業後から、現在に至るまでの職歴を全て、会社名、所属名、勤続期間など詳しく。
結婚したのはいつで、離婚したのはいつ。家族の名前(元夫、両親、兄弟)と居住地。
子供が通学している学校名。
そして、今の生活困窮状況になったと思われる理由と、その流れを質問されました。
申請当時の私の年収・家賃・子供の年齢・親、兄弟の状況
正社員勤続6年目で、年収は240万円。手取り額は15万円台でした。(賞与5万円が年2回)
家賃は64000円。
上の子が高校2年生、下の子が中学3年生。
元夫は、年齢が離れていたため、年金受給者(年240万)で自己所有マンション(ローンあり)、その他の負債あり。
両親は、高齢者で、月額10万の年金受給者。自己所有の家でしたが、他府県に住んでいました。
兄は一般給与所得者、他府県在住で、高校生の子供2人の4人家族。
妹は海外在住で、子供がひとり。
申請当時の、家賃・生命保険・貯金額・借金
■2階建ての古い家で家賃は64000円でした。生活保護費に含まれる家賃の支給限度額は48000円でしたので、支給額は48000円でした。差額も大きくないので、わざわざ引っ越しをする必要もないと言ってもらえて安心しました。(高い家賃なら、安い公共住宅に引っ越しを余儀なくされると思っていましたので)
■全労済の入院保障プランと災害時の家財道具保険に加入していました。(貯蓄型ではないので、解約しても払戻金もないので、解約をする必要もなく、継続しても良いとのことでした)
■貯金は0円。手持ち金なし。
■借金はありませんでした。
高校生児の奨学金の扱い(返済型)
上の子は、私立高校の成績優秀の特待生で授業料全額無料でしたが、施設使用料等は負担額になるので、自治体から無利息の奨学金月額3万円を借りていました。
その3万円は、所得額としては、含まれず、生活保護受給時ににおいて返済はしないので、保護受給者の条件の1つ、借金がない。をクリアしていました。
(生活保護費、つまり、国、自治体のお金を自己の負債の返済に充てるわけではないからだと思います)
母子家庭児童手当は、年収を鑑み一部支給でした
母子家庭扶養児童手当は、所得制限限度額による全部支給、あるいは一部支給がありますが、
私は一部支給でした。約4万円だったと思います。
生活保護と制度が違うためでしょうが、私の認識は、母子家庭児童手当が一部支給になっているのだから、私の収入で生活ができないのは、収入が少ないのではなく、自分のせいである。と思っていました。
私の家族へ扶養義務が可能かを打診するための調書発送
聞き取り調査の結果、海外在住の妹を除き、両親、兄弟に、
生活保護申請者の私を扶養援助できないか?といった趣旨の調書が発送されました。
受け取った人は、現在の生活状況を記入し、生活保護申請者の援助をする余裕が無い旨を書いて役所に返信する手順です。
これは、毎年行われました。
私のケースでは、調書が発送された時点で、
家賃補助費をいただけました。(家賃が滞っていることを報告していたため)
あなたの収入、家族構成で、生活保護対象家庭であるかを簡易計算する方法
生活保護費とは下の図で示すように、国が定める基準による最低生活費よりも、実際の世帯収入が下回る場合にその差額を保護費として援助していただける制度です。
※児童扶養手当は収入に含まれます。
働いて得た収入額に応じて勤労控除額があり、無職の人より上乗せあり
私は正社員として収入がありましたので、勤労控除分が上乗せされた保護費をいただいていました。
勤労控除額の目安は下記の表なります。
1級地、2級地、3級地のどれにあたるかは、下記で紹介している自動計算サイトで居住地を選択すると表示されます。
■その他に、申請制度ですが、通学定期代も全額補助していただけます。
生活保護を受けている間の、家庭訪問・役所への来庁
私の場合、3ヵ月に1度、職員さんが家庭訪問に来られました。
仕事がシフト制であったので、訪問日時は、毎回双方の都合を合わせて決めていました。
担当職員さんは毎年変わりました。
訪問時には、「お変わりありませんか?」「お仕事は順調ですか?」「お子さんたちは、元気よく学校にいかれてますか?」といった内容で、居間で話を数分するだけで、他の部屋を見に回るような行為は一切なかったです。
私から、保護課へ行くのも3ヵ月に1度。直近3か月分の給与明細を持参しました。
子供が複数の場合、一番上が高校を卒業した時点で変わる世帯人数
上の子が高校を卒業する時点で、生活保護法上は同居であっても別世帯にカウントされます。
以降は、下の子1人を扶養している状況として生活保護費は、計算されました。
3人世帯から、2人世帯になります。
ので、金額はガクンと減りました。勤労控除がなかったら保護費はなくなっていたかもしれません。
生活保護を受けていても大学進学は可能である(別世帯になるので)
以上に書きました通り、高校を卒業すると別世帯になるので、就職も進学も自由です。
しかし、大学進学は母子家庭にとってハードルは高いです。
もし奨学金を借入したとしても、返済は膨大で卒業後大変です。
そして、何より、受験費用もかなり高いし、合格すれば、奨学金が振り込まれる前に入学金を支払う必要があります。私は、入学一時金50万円を奨学金で上乗せし、さらにその50万円を担保に労金に先に融資してもらう技を使いました。
何もかもが、綱渡りで、生きた心地がしなかったです。どうしても大学の進学と返済する意志がお子さんにある場合は、人生を長い目で見た場合は良い結果になるとは思いますが。
相当の覚悟が親も子も必要かと思います。
生活保護制度の目的の確認と現代の文化的生活について
■生活保護制度の目的 日本国憲法第25条には「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」 と定められています。 この理念に基づき、生活保護法は、「生活に困っている方々に最低限度の生活を保障するとともに、その方々が自分の力で生活していけるよう援助すること」と定めています。
■文化的生活の基準はその時代によって変わっていくようです。
具体的に、持っていて良いものは、家族全員の携帯・パソコン・クーラー・自転車
基本持てないものは自家用車です。
補足 生活保護受給者に対する偏見・中傷から自分を守る方法
私は、生活保護を受けれるようになったことを、親しい人何人かに喜んでくれると思い報告しました。
結果、心底喜んでくれる人と、不満を表す人と2つに分かれました。
一般的に人は、生活保護を受けてる人に対して、悪い感情や不公平感を抱いているのだと気づきました。そういったあからさまな態度に傷つきもしました。
そういった経験から、もしあなたが生活保護を受けれるようになった時は、なるべく口外しないのが良いかと思います。別に不正受給をしているのではないので、卑屈になる必要もありません。
ですが、心が傷つくのを避けるためには、他人には言わないのだ得策だと思います。
補足 母子家庭で借金苦の方は、まず債務整理をする必要があります
借金があれば、生活保護は受けられません。金額が大きければ債務整理が可能です。
債務整理については、後日記事に出来ればと思っています。
まずは、一人で悩まずに、無料相談できる法テラスに相談するのをお勧めいたします。
コメント